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匿名通貨DASHを例に考える!マネーロンダリングが懸念される理由

どうもshoto です。

日本の仮想通貨取引所コインチェックより、2018年6月18日にこのようなアナウンスがありました。

一部仮想通貨の取り扱い廃止について

当社は、このほど発生した不正アクセスによる仮想通貨NEMの不正送金に関連し、2018年3月8日、金融庁から資金決済に関する法律第63条の16に基づく業務改善命令を受けました。今回の措置を厳粛かつ真摯に受け止め、深く反省するとともに、内部管理態勢及び経営管理態勢等を抜本的に見直し、顧客保護を徹底した経営戦略の見直し等を進めております。

この見直しの一環として、今後さらなるAML/CFTの管理態勢の整備・強化が必要となること等を踏まえ、少しでも懸念のある通貨を取扱うことについては、当社として適切ではないと判断し、仮想通貨の特性を踏まえた各種リスクの再検証を実施いたしました。その結果、下記の通貨の取扱いを廃止といたします。

廃止日:2018年6月18日
詳細内容:Coincheck上における一部対象仮想通貨の売買、入出金、保有、当社への貸し出しの廃止
対象通貨:XMR、REP、DASH、ZEC

Source of text:https:Coincheck

今回取り扱い廃止となった仮想通貨には特徴があります。

それは【匿名通貨】であるという点です。

通常仮想通貨に代表されるビットコインなどの通貨は、送金元や送金相手などが把握できる仕組みとなっています。

一方匿名通貨は特徴として取引者と受取者が把握できないプライバシーを重視した取引設計となっています。

プライバシーを担保するというのは一見いい要素だと思いますが、送金元や受取者が分からないため、資金洗浄(マネーロンダリング)に利用されるという『負』の要素も持ち合わせています。

この記事では匿名通貨【DASH】を例に、匿名通貨のマネーロンダリングについて考察していきたいと思います。

マネーロンダリングとは

まず、匿名通貨DASHについてお話する前に、マネーロンダリングについて少し触れておきたいと思います。

マネーロンダリング(資金洗浄)とは、麻薬取引や粉飾決算、脱税などで得られた公表できない資金(アングラマネー)の出所を分からなくする行為を言います。

例えば、アングラマネーを架空名義の口座を利用し送金を繰り返すことで資金の出所を分からなくします。

このマネーロンダリング行為によってアングラマネーはきれいなお金に変貌します。

このことから日本では汚いお金をきれいなお金に変えるという意味で『資金洗浄』という言葉で表現しますが、もちろんこれらの行為は法律で禁止されています。

日本経済新聞によれば、在日外国人によるマネーロンダリング摘発件数は4年間で2倍増となっており、強く問題視されています。

参考記事:資金洗浄、外国人が暗躍 摘発4年で2倍増

海外では一般的に取引できる匿名通貨も日本ではマネーロンダリングに利用される懸念から、金融庁が国内仮想通貨取引所などに対して匿名通貨の取り扱い廃止を求めているのが現状です。

次に『マネーロンダリング』に注目しながらビットコインとDASHの送金方法を解説していきます。

ビットコインとDASHの送金方式の違い

まず暗号通貨に代表されるビットコインの送金方式ですが、ビットコインではビットコインブロックチェーンネットワーク上でユーザー同士が直接取引を行います。

通常の送金は信用を担保するために銀行が第三者仲介として介入しますが、ブロックチェーンの仕組みを活用することでトラストレスな直接取引を可能にします。

この直接取引できる仕組みをP2Pネットワークと言いますが、P2Pやブロックチェーンの概要については「マネーロンダリング」というテーマから逸れますのでここでは割愛します。

ブロックチェーン

ここで大切なのがビットコインは取引内容や送金額がビットコインネットワーク上に記録され追跡が可能な点です。

どのウォレット(送金者)がどのウォレット(受取者)にいくら送金したか、時間など含めて追跡できます。

なので取引の透明性が高い反面、ユーザーのプライバシー性は低い通貨となります。

ビットコインエクスプローラー

ビットコインエクスプローラー

一方匿名通貨は様々な方式でユーザーのプライバシーを担保し取引を行います。

次にユーザーのプライバシーを担保した取引の仕組みを1つ、DASHを例に解説していきたいと思います。

匿名通貨DASHの送金方式


DASHではユーザーのプライバシーを守りながら送金を行います。

DASHの特徴的な方式として『PrivateSend(ミキシング)』を解説します。

DASHのミキシング取引では2者間で取引するのではなく、複数人で取引プールを構築し、複数取引をかき混ぜることで誰が誰に送金したか追跡困難にします。

要するに取引プールに対してインプットされるDASH量とアウトプットされるDASH量は同じだが、誰が誰に送金したかわからなくします。

これはマネーロンダリングの観点から分析すると、汚い違法なお金ときれいなお金がかき混ぜられるイメージです。

DASH ミキシング

このように匿名通貨はあらゆる方式でユーザーのプライバシーを担保する反面、取引の追跡が不可能な事からマネーロンダリングが懸念されるのです。

例えば、脱税や粉飾決算資金を海外の取引所でDASHに両替し、別のウォレットにDASHを送金してから現金化するなどです。

これらを踏まえると日本の金融庁が匿名通貨を規制するのも頷けます。

透明性とプライバシーはトレードオフ

といういうことで匿名通貨【DASH】を例に、匿名通貨のマネーロンダリングについて考察、解説しました。

今回はDASHを例に取り上げましたが、他にもモネロやZCASHなどの匿名通貨は多く存在します。

ビットコインや法定通貨と匿名通貨を比較した時、透明性とプライバシーはトレードオフの関係にあると感じます。

特に暗号通貨は開発者の思想がシステムに反映されるので、通貨とはなにか?お金とはなにか?を各個人が再定義していかないといけない時代かもしれないですね。


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